親が危篤状態だけど仕事を休むことはできるの?有休がない場合は?

 

自分の親などの家族が危篤状態にあるという連絡を受けた場合は、ただちに病院に駆けつける必要があります。
危篤状態は、病状が悪化していつ亡くなってもおかしくない状態であり、急がないと臨終に立ち会えない恐れがあります。
そのため、勤務中であっても会社を休んで最優先で病院に向かうのが通常であり、休暇が認められないケースはほぼありません。

危篤は急を要する事態ですが、その状態がどれくらい続くのかは場合によって大きく異なり、危篤状態が長期間続く場合もあります。
危篤者が親などの近い親族の場合は、臨終に立ち会うために病院に泊り込むことが多く、危篤状態が続けばそれだけ会社を長く休むことになります。

家族が危篤状態になった際には、会社にしっかりと状況を説明して、休暇を取得する必要があります。
危篤の家族への付き添いは最も優先されるべき事柄ですが、仕事への影響や休暇から復帰した後のことを考慮して、自分の休暇中も円滑に業務が行えるように会社に配慮することも大切です。

今回は、家族が危篤状態になった場合に取得する休暇の種類や、休暇を取得する際の注意点について解説します。

test

危篤状態は長く続く場合がある

危篤状態は、病状が極度に悪化して今にも亡くなりそうな状態を意味します。
ただし、危篤状態がどれくらい続くのかは場合によって大きく異なり、数時間しかもたないケースもあれば、数週間以上続くケースもあります。
また、危篤の連絡は回復の見込みがない場合に行われるのが基本ですが、ごく稀に危篤状態から奇跡的に回復する場合もあります。

一般的には、危篤状態と判断されてから2-3日から1週間程度で亡くなることが多いですが、期間が長くなる可能性があることを頭に入れておきましょう。
親などが危篤の場合は病院に泊まって付き添うことになるため、その間は会社を休む必要があります。

家族の危篤状態で取得する休暇は有給休暇?忌引き休暇?

家族が危篤の際に取得する休暇の種類について解説します。
ただし、労働基準法には葬儀や家族の危篤の際の休暇についての規定はありません。
労働基準法が定めているのは、1週1休の原則や年次有給休暇、産前産後の休暇、生理休暇などです。
そのため、取得できる休暇の種類や日数は、それぞれの会社の就業規則によって異なります。

家族の危篤や葬儀の際にどういった休暇がどれくらいの日数取得可能なのかを正確に知りたい場合は、勤務している会社の規定を参照するか、総務などの関係部署に問い合わせてみましょう。

家族の危篤は忌引き休暇に該当しない

労働基準法には忌引き休暇に関する規定はありませんが、実際には親族の葬儀による忌引き休暇制度がある会社が多くを占めます。
しかし、そうした忌引き休暇は、親族が死亡してから起算するのが通常です。
危篤状態は死にとても近い状態ですが死亡ではないため、家族の危篤で忌引き休暇を取得することはできません。

危篤状態では有給休暇をとるのが通常

危篤状態は忌引き休暇の条件に該当しないため、休暇をとる場合は有給休暇を取得するのが通常です。
忌引き休暇は多くの会社で規定されていますが、親族が危篤状態になった場合についての規定を設けている会社はほとんどありません。

危篤状態は回復する可能性がある状態であり、危篤状態での休暇の規定を設けてしまうと、家族が危篤であると虚偽の申告をして休暇を取得する人が現れる可能性もあります。
そのため、危篤状態での休暇の規定はほとんどの会社で行われておらず、家族の危篤で休暇を取得したい場合は有給休暇を申請するのが一般的です。

有給休暇がない場合は?

有給休暇は、入社して6ヶ月経過しないと発生しません。
入社して日が浅い場合や、有給休暇の残り日数が不足しているなどの理由で有給休暇が取得できない場合は、給与が支払われない「欠勤」扱いになります。
その場合は、休んだ日数分だけ通常の給与から減額される「欠勤控除」が行われます。

また、有給休暇の申請について「希望日の1週間前までに申請すること」などの規定が就業規則に設けられている会社もあります。
危篤状態は急を要する状態であり、そうした有給休暇の申請期限に間に合わない場合が多いでしょう。
その場合も規定上は欠勤扱いになりますが、家族の危篤は事前に予見できないため、会社によっては事後的に有給休暇として認める場合も多くあります。

休暇の取得が認められない場合もある?

家族の危篤に駆けつけるのは何より優先されるべき事柄であり、休暇が認められないケースはほとんどありません。
家族の危篤での休暇を認めなかったことが広まれば、会社の評判は大きく傷つき、他の社員のモチベーションにも多大な悪影響を及ぼします。
また、正当な理由なく帰宅を認めなかった場合はパワハラに該当する可能性もあります。

特に、有給休暇の取得は労働者に認められた権利です。
労働者は有給休暇を使えば会社を休むことができ、会社は有給休暇の利用目的によってその申請を拒否することは原則としてできません。
有給休暇の取得は労働者の権利であり、家族の危篤という重大な事態であれば当然積極的に利用すべきです。

また、仮に有給休暇がない場合でも、会社側は労働者に労働の提供を無理に迫ることはできません。
労働提供をしないことは、正当な理由がない場合でも懲戒処分の対象となるだけで、労働を強制することは許されていません。

万が一、家族の危篤での休暇が許可されない場合は、上記の事項を伝えて、認めないと会社にも不利益があることを伝えるのもひとつの手です。
それでも休暇の取得や帰宅が認められない場合は、パワハラなどに該当する場合があります。
パワハラに該当する場合は、それによって被った精神的被害を民事上請求することができます。

以上のような理由から、家族の危篤での休暇の取得は速やかに認められることがほとんどです。

test

臨終後の休暇が忌引き休暇に該当する

危篤状態から残念ながら亡くなってしまった場合は、葬儀を執り行うために続けて会社を休む必要があります。
臨終前までの休暇は有給休暇などに該当しますが、会社に忌引き休暇の規定がある場合は、臨終後に忌引き休暇を取得することになります。

労働基準法には、忌引き休暇についての規定はありません。
そのため、忌引き休暇の規定は会社によって異なります。

忌引き休暇は有給休暇の日数と別で計算されますが、会社の規定によって有給の場合と無給の場合があります。
また、忌引き休暇の起算日に関しても、臨終日からの場合とその翌日からの場合があります。
さらに、取得可能な日数についても会社によって違いがあります。

取得できる忌引き休暇の日数や、自分の会社の忌引き休暇が有給か無給かを知りたい場合は、会社の就業規則を確認するか総務などの関係部署に問い合わせてみましょう。

家族が危篤の場合は直属の上司に報告する

家族の危篤で休暇を取得する場合は、まずは直属の上司に報告するようにしましょう。

親族への危篤の連絡については深夜・早朝に行う場合もありますが、会社への連絡は緊急ではないため、そうした時間での電話連絡は控えます。
深夜や早朝の場合は、相手の生活時間を考えてまずはメールなどで報告しておきましょう。
その後、電話しても問題のない時間になったら電話連絡して詳細を説明し、休暇を取得したい旨を伝えます。

危篤状態が長く続く場合は会社への配慮も重要

危篤状態は素早く対応する必要のある事態ですが、その状態がどれくらい続くのかは場合によって大きく異なり、医師にも正確にはわかりません。
数時間で亡くなってしまう場合もあれば、1週間から数週間以上続く場合もあります。

家族の危篤は最も優先されるべき事態ですが、仕事に支障がでないよう会社になるべく配慮することも重要です。
特に危篤状態が長引く場合は、会社と連絡を密にして状況を説明し、電話で仕事の引継ぎなどができるのであれば積極的に行いましょう。

また、会社や仕事の状況によっては、長期間の休暇を取得するのが難しい場合があります。
その場合は、他の家族や親族と協力して交代で付き添いを行うことも検討しましょう。
可能であれば一旦病院を離れて会社に戻り、仕事が円滑に進むよう対処します。
その際は、自分が担当していた仕事の分担や、家族の容態と今後の見込みなどについて、上司とよく相談しておくことが大切です。

家族の危篤の際に会社などの別のことを気にかけるのは難しいかもしれません。
しかし、会社への配慮は、休暇後に仕事に戻りやすい環境を整えることにもつながります。
会社だけでなく自分のためにも、家族の危篤で休暇を取得する際には、休暇中に業務が円滑に進むようできるだけ配慮するようにしましょう。

家族が闘病中の場合は事前に危篤に備えておく

親などの家族が闘病中であったり、高齢で危篤状態になる恐れがあったりする場合は、会社にその状況をあらかじめ伝えておきましょう。
事前にそうした状況を伝えておけば、上司や周囲も長期間の休暇に対する準備をすることができ、いざというときに対応しやすくなります。

また、危篤状態の連絡が来た場合に仕事の引継ぎを円滑に行えるように、自分の仕事の進捗状況が他の人にもすぐにわかるようにしておくことも大切です。
報告・連絡・相談は普段でも重要ですが、家族の危篤が起こる可能性がある場合には特に綿密に行うようにしましょう。
もしもの事態に備えて、日頃から仕事を抱え込まずに上司や周囲と情報共有しておくことが重要です。

急な事故などで危篤状態になった場合は難しいですが、事前に家族の体調悪化が予想できる状態であれば、危篤状態での休暇取得にできるだけ備えておきましょう。

休暇から復帰する際には周囲への挨拶を忘れずに

危篤状態での休暇や忌引き休暇を取得した後に職場に復帰する場合は、上司や同僚、取引先などに、迷惑をかけた謝罪とお礼をしっかりと伝えるようにしましょう。
まずは出勤して上司に挨拶し、その後同僚にもしっかりと謝罪とお礼の言葉を伝えます。

長期間の休暇から職場に復帰する際には、感謝の気持ちをこめて職場の全員で分けられるようなお菓子などを持参するのもおすすめです。
実家が勤務地と離れた場所にある場合は、地元の銘菓などを購入して持参するのも良いでしょう。
お菓子は上司に渡して分けてもらうか、人数が少ない職場であれば1人ずつお礼を伝えながら渡しましょう。

まとめ

危篤状態は、病状が悪化していつ亡くなってもおかしくない状態です。
短期間で亡くなることがある一方で、危篤状態が長く続く場合もあります。
親などの近親者が危篤の場合は、病院に駆けつけて付き添うのが通常であり、危篤状態の間は会社を休むことになります。

家族が危篤状態の場合に取得するのは有給休暇です。
有給休暇が取得できない場合は、給与がでない欠勤扱いで休暇を取得します。
危篤状態にある家族への付き添いは最優先事項であり、休暇の取得が認められない場合はほぼありません。

家族が残念ながら亡くなってしまった場合は、葬儀を執り行うために続けて会社を休む必要があります。
会社に忌引き休暇の規定があれば、臨終後の休暇は忌引き休暇に該当します。

家族の危篤で休暇を申請する場合は、まずは直属の上司に連絡しましょう。
危篤状態が長く続く場合は、休暇に対する理解を得るために、会社と密に連絡をとって状況を伝えておくことが大切です。

危篤状態の家族への付き添いは最優先事項ですが、会社の業務が円滑に進むよう引継ぎや連絡などをできるだけ行うようにしましょう。
そうした職場への配慮は、休暇後に仕事に戻りやすい環境を整えることにもつながります。

家族が危篤状態に陥ってしまった場合は、家族への付き添いや親族への対応を最優先に行いつつ、仕事を休んで負担をかけてしまう職場に対しても配慮を忘れないようにしましょう。

test

 COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

NO IMAGE

親が危篤状態になったらしておくべきことは何?

NO IMAGE

親が危篤状態になったら葬儀の準備はどうしたらいいの?